七月末、Mercedes-BenzはVirgil Ablohとのコラボレーションを発表し、Project Geländewagenと名付けられたアートプロジェクトを共同で立ち上げることを発表しました。以前から両者はプロジェクトがアートの視点で主導されることを明らかにしており、企画の主役は象徴的なMercedes-Benz車種であるG-Classに決定しました。昨日、Virgil Ablohがデザインした「アート作品」とも言えるG-Wagenがついに正式に登場しました。
今回、プロジェクトカーとしてG-Wagenを選択した理由は、Virgil AblohとMercedes-Benzの最高経営責任者であるGorden Wagenerが共にその車種のファンであり所有者であるためです。Virgil Ablohは、「G-Wagenの登場は、私にとって、最も愛するデザインの一つであり、それはSteve JobsがもたらしたiPhoneに次ぐものです。それは永遠を象徴しています。」と述べています。
今回、両者が協力して企画したProject Geländewagenは、G-Classの41年間続いた象徴的な輪郭を再構築しています。新作のボディの高さが著しく低くなり、非常に誇張されたボディキットが装着されています。フロントとリアのバンパーガードからサイドスカート、特別仕様の”鬼面マスク”まで、細部に至るまで注意深くデザインされています。そして、車のドアハンドルもベルトスタイルに変更されています。
当然、車体外装以外、最も特別なのは車体の配色でしょう。遠くから見ると光沢のある白色のように見えますが、実際には車の屋根や前面から見ると、未完成の半磨き効果があります。Gorden Wagenerは、このデザインのアイデアが永遠を象徴していると共有しました。そして、未完成の感触が車体にあることで、最も原始的な感覚を表現し、今回のG-Classが手作りで設計されたユニークな点を祝福しています。「それを特別にするのは、完璧でないこと」。
プロジェクトGeländewagenは芸術性を重視していますが、車内も多くの変更が加えられています。近年、メルセデス・ベンツは技術要素に重点を置いてきましたが、今回のコラボレーションでは逆の方向に進んでおり、ほとんどのメルセデス車に搭載されているコンソールデザインを排除し、最も伝統的な計器盤、ペダル、ロールバーを取り付け、さらにシート間には消火筒が設置されています。ステアリングホイールもF1レースカーからインスピレーションを受けたデザインに変更されており、このG-Glassは瞬時にGTやラリーカーに変身していることに気づくでしょう。
Project Geländewagenが初めて発表された時、Mercedes-Benzはこのプロジェクトカーが一般公開されないこと、完成後に慈善オークションが行われ、収益が全額芸術団体に寄付され、芸術産業がパンデミック下で支援されることを説明していました。Virgil Ablohも今回のコラボレーションを慈善芸術プロジェクトとして考えると強調しています。そのため、MercedesはこのG-Classの特別仕様車を1:3のスケールで製作し、サザビーズで10月に開催されるオークション「Contemporary Curated」で競売にかけることを発表しました。この製品がこの名高い年次オークションで展示されることを可能にし、車両メーカーとオークションハウスはProject Geländewagen G-Classの見積もり価格を60,000ドルから80,000ドルに設定しています。
