香港の有名な建築物と言えば、香港の中銀ビルを思い浮かべるかもしれません。しかし、香港の中銀ビルを設計したのは誰かご存知ですか？
それは世界的に有名なアメリカ人華人建築家、貝聿銘氏の匠の傑作であり、竹の「節節高升」から着想を得ており、将来の繁栄を象徴しています。建築の巨匠である貝聿銘（1917–2019）は建築界で70年間にわたり活躍し、今年6月に初の大規模な展覧会「貝聿銘：人生如建築」がM+ミュージアムで開催され、彼の作品を細部にわたり展示し、彼の伝説的な人生を振り返ります。
貝聿銘について
美国生まれの華僑建築家、貝聿銘（1917–2019）は、20世紀と21世紀に多大な影響力を持つ建築家でした。広州で生まれ、1918年に香港に移住し、その後上海と蘇州で育ち、1935年にアメリカに渡って建築を学び、マサチューセッツ工科大学で学士号を取得し、さらにハーバード大学デザイン大学院で修士号を取得しました。1983年にプリツカー賞を受賞し、「現代主義建築の最後の巨匠」と称されました。
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貝聿銘の建築プロジェクトは注目を集め、1948年からキップベイ・プラザ、リーゴ・センター、シニア・センターなどのプロジェクトに携わり、1960年に独立して事務所を設立し、国立大気研究センター、アイバーソン・美術館、ケネディ大統領図書館兼博物館、ワシントン・ナショナル・ギャラリー東館などの大規模な共同委託プロジェクト、華僑銀行ビル、香山ホテル、香港中銀ビル、パリ・ルーヴル美術館の現代化改修計画などを手がけ、プロジェクトのデザインは多くの地域にまたがり、国際的な影響力を拡大し続け、貝聿銘の建築史とポピュラーカルチャーにおける著名な地位を確立しました。
後に会社を引退し、個人名義でのプロジェクトを引き続き受け持ち、MIHO美術館、蘇州博物館、イスラム美術館、そして最後のMIHO美学校中等教育学校礼拝堂など、生活とキャリアは権力関係、複雑な地政学、文化伝統、そして世界中の多様な都市スタイルが交錯し、華やかで豊かな経験を形作っています。
貝聿銘：人生を建築に例える
この展示はM+のデザインおよび建築キュレーターのワン・レイと、オランダ・ロッテルダムのThe New Instituteの館長兼アートディレクターのチェン・ボーコンによって共同企画され、300以上の展示品が展示されました。機関や個人のコレクションからのドローイング手稿、建築モデル、写真、ビデオ、およびその他のアーカイブ記録を含む展示品が多数収められており、その中には初公開の展示品も少なくありません。
展示は6つの主題に分かれています。「貝聿銘のクロスカルチャルな背景」、「不動産と都市再開発」、「アートとパブリックアーキテクチャ」、「権力、政治、評価」、「素材革新と構造革新」、そして「歴史的視点をデザイン戦略に」。貝聿銘の生活と仕事を間近で体験することで、彼の独特な建築手法だけでなく、作品を社会、文化、そして人生軌跡と関連付け、建築と生活の密接な関係を示しています。
M+博物館館長、華安雅氏は、新世代の建築系学生が貝聿銘の作品をより理解するため、M+は香港大学と香港中文大学の建築学部の2つの修士課程と協力し、両校の学生に高層建築と文化空間のデザインに焦点を当てるよう招待しています。さらに、展覧会に合わせて、出版社Thames & HudsonはM+と共同で2024年6月に「貝聿銘：人生如建築」を共同出版します。この本は全400ページで、471枚のカラー写真を収録し、貝聿銘の生活や職業歴から、広く知られた事柄や知られざる逸話までを紹介しています。
この特別展示は2024年6月29日（土曜日）にM+西展示室で一般公開されます。展示の詳細とチケット情報は2024年4月末に発表されます。
